水戸から世界にゲームアプリを発信し続けるインディ集団、スタジオインデックス特別インタビュー

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茨城県水戸市に本社を構えるスタジオインデックス。社員数4名のWeb制作会社だが、シフトアップというブランドでモバイルゲームの開発・配信を続けるインディゲームメーカーでもある。

IGDA日本が主催した東京ロケテゲームショウや、Independent Game Developers Summitにも出展。東京ゲームショウ2016のインディコーナーでも最新作「HERA 破滅の女神 2」をプレイアブル出展した。これまで10作以上のアプリを配信するなど、意欲的な活動が続いている。

11月13日に秋葉原で開催される「デジゲー博」にも出展すると聞き、会社の成り立ちやゲーム開発の状況などについて詳しく話を聞いた。

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エディトリアルデザイナー出身のインディゲームクリエイター

――新しくシフトアップというブランドを立ち上げられましたね。

川瀬真生氏(以下、川瀬):はい、もともと弊社(スタジオインデックス)はWeb制作会社として2003年にスタートしました。スマホゲームを作り始めたのが2011年で、ちょうど東日本大震災の年になります。シフトアップは本業と別ブランドにして立ち上げましたが、より本腰を入れるため、近く法人化することにしました。地方スタジオということで、小資本でも無理なく回せる体制を考えています。

――会社の成り立ちについて教えてください。もともと川瀬さんは何をされていたのですか?

川瀬:印刷会社出身で、エディトリアルデザイナーとして社内報などのデザインを行いつつ、次第にWeb制作も手がけるようになりました。当時は地元の大企業である某大手電機メーカーの仕事が中心でしたね。その後、日立市がインキュベーション施設を作って創業支援を始めたんです。ちょうどドットコムバブルの最後の方で、その波に乗ることができました。まわりの企業の成長にあわせて、弊社も8年連続増収を続けまして、震災の前には10人くらい社員がいました。

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川瀬真生氏

――そこで東日本大震災ですか。

川瀬:そうなんですよ。もっとも2011年は昨年の仕事がありましたから、それほど深刻に捉えていませんでしたね。ところが2012年になって、パタッと仕事がなくなってしまいました。結果的に仕事が回せなくなり、現在は社員が4人になっています。事務所も以前はテナントに入居していましたが、そこを引き払って、事務所兼自宅で作業をしています。

――ここにも震災の爪痕が・・・

川瀬:ただ、その一方で2014年から「いばらきコンテンツ産業創造プロジェクト」という取り組みがはじまりました。圏内在住のコンテンツ産業に携わる点と点をつなげて、大きく育てていこうというもので、茨城県がつくば市でインキュベーション施設(いばらきクリエイターズハウス(管理運営受託者 有限会社つくばインキュベーションラボ))を運営しています。弊社もそこに営業拠点を設けていまして、水戸の開発室に3名、つくばに1名が常駐して仕事をしています。

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いばらきコンテンツ産業創造プロジェクト

――ゲームを作りはじめたきっかけはなんでしたか?

川瀬:デザイナーとして仕事をするかたわら、ゲームやエンタテイメント分野にも関心がありました。そんなおり、日立地区産業支援センターの支援を受けて、2010年に中国・蘇州に視察に行ったことがキッカケでした。地域柄、製造業の視察が中心でしたが、台北市コンピュータ協会の吉村章さんに仲介していただき、現地のモバイルゲーム会社を視察したんです。

――なんと! 吉村さんは自分も良くお世話になっています。そうだったんですね。

川瀬:その時に紹介いただいたのが、アメリカに留学経験のある中国人がはじめたスタートアップでした。まだ3人のスタジオでしたが、スマホ向けにシューティングゲームをリリースしていて、当時日本円で年間2400万円の売上を出していました。これなら自分たちでもできるかなと。

――なるほど。

川瀬:その頃、Flashで動くアドベンチャーゲームをWebで無料配信していて、デイリーのUUで2000人くらいがアクセスしてくれる人気コンテンツになっていました。日本だけでなく、ドイツや台湾にもファンサイトがあったんです。これをデモしたところ、協業で一緒にApp Storeで出そうと言うことになりました。

――それはすごいですね。結果はどうでしたか?

川瀬:うーん、売上はまあまあでしたかね。ただ、これで「自分たちでもスマホゲームを作って配信できる」と励みになりました。それがきっかけで現在に至るという感じです。その後リリースした作品として、SFノベルゲームの「MARS ZERO」「HERA」シリーズなどがあります。

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MARS ZERO