今年の夏はチームでゲームを作った!「のべジャム2017」関係者特別インタビュー

「のべジャム2017」には一般参加に加えて、専門学校東京ネットウエイブの学生による参加も見られました。本イベントに学校として取り組んだ、ゲーム総合学科学科長の本木能之氏にも話を伺いました。

--自己紹介をお願いします。

本木能之氏(以下・本木):専門学校東京ネットウエイブ・ゲーム総合学科学科長の本木能之と申します。

本木能之氏

--専門学校として、「ノベじゃむ」に参加した意図を教えてください。

本木:当学科ではグラフィッカーやプログラマー専攻に加えて、プランナーや広報・宣伝を意識した専攻があります。その中で、最近の学生の傾向を見ますとシナリオ制作や文章力を活かした仕事に興味を持つ者が増えてきております。今回「ノベじゃむ」というイベントに参加させて頂くことで、そうした学生のニーズに応え、また、「ゲームジャム」としてゲーム制作の流れを体験させる良い機会と捉え、参加させて頂きました。

--参加するうえで、注意した点はありましたか?

本木:成功のカギとしてシナリオ本来の良し悪しも然ることながら、同じくらい重要なものとして「チームワーク」が挙げられますので、その点について授業や実制作を通じて経験を積めるようにしました。

どんなに良いシナリオがあっても、それを共有し共感できる仲間がいてこそ活きるものだと思いますので、チームとして、その動向については特に気にしていました。

--「ノベじゃむ」に参加することで、学生たちにどんな影響があったと思いますか?

本木:様々な方が集まって制作することで、学生にとっても、より外部を意識した制作を心掛けたり、クオリティについて考えたりするきっかけとなったようです。また多くの人との繋がりや出会いを得ることで、新しい発見や刺激にも繋がったように思いました。

--御学校では、ゲームシナリオに関して、どのような教育方針をお持ちでしょうか?

本木:ゲームシナリオはゲームの世界観やキャラクターについてプレイヤーに伝える大事な役割を持つものです。それ以上に、言葉ひとつひとつの大切さを学ぶためのものだとも考えています。ゲームシナリオをはじめ、文章は言葉選びや表現の仕方ひとつでプレイヤーや読み手が受ける印象が変わってきます。そのため、より相手の立場になった書き方や表現が求められます。

昨今では言葉づかいや文章について深く考える環境が少なくなってきているため、こうしたゲームシナリオなどを通じた勉強や制作が、プレイヤー視点の考え方を備えたクリエイターの育成に繋がるのではと思います。

--今後、「ノベじゃむ」にどんなことを期待しますか?

本木:ノベルゲームはシナリオがあれば、いかようにも形にできる柔軟さと親近感があると思います。そのため、例えば高校生や、場合によっては中学生・小学生など、より若い人たちに向けた実施があっても面白いかなと思いました。

また、学生だけで実施するだけでなく、そこにプロの方やクリエイターの卵となる人が混ざることで、ノベルゲームの周知やゲーム業界そのものの活性化になるかと思います。

--ありがとうございました。