Game Developers Conference 2020 日本語情報:ゲームデザイン

GDC2020日本語情報の特設ページです。3月16日(月)~3月20日(金)に開催されるGDC2020のうち、ハイライトセッションの参考訳情報を掲載しています。


ゲームデザイン Game Design 

ゲームデザイン 1週間講座
リアルな物理演算、顔面表情、照明により魅力的なインタラクションを産み出す方法を学べます。新たなゲームの着想を得たり、プロジェクトを前に進めるヒントをつかんだり、ますます数が増えつつあるツール、システムそしてテクニックの相互作用をどのように理解してすり合わせていけばいいのかを知ることで、素晴らしいゲームデザインを可能にしましょう。

ゲームデザインワークショップ、レベルデザインサミット
コアコンセプトセッション:デザイン

上記セッションのハイライトを紹介しています。

>パスの情報についてはこちら


ゲームデザインワークショップ
Game Design Workshop
2日間のワークショップ | 月-火 | 3月16日-17日

ゲームデザインを磨いていくイテレーションプロセスに集中的に取り組み、デザインコンセプトについて知ることで、ゲームデザインについて明確に認識し、より良質なゲームを作れるようになるでしょう。ゲームデザインワークショップでは演習タイプのアクティビティ、グループディスカッション、分析と批評も行います。


レベルデザインサミット
Level Design Summit
1日サミット| 火 | 3月17日

本サミットでは全日日程で、ゲームデザインの非常に重要な一角であるレベルデザインという幅広い分野において、特定のテクニックから発売済みのゲームの分析、レベルデザイナーやチームに影響する大きなコンセプト、そしてプロセスやワークフローを改善する指針などをご紹介します。

すべてのセッションはこちら(公式英語ページ)


レベルデザインサミット:CONTROL の「灰皿の迷路」のデザインについて
Level Design Summit: Designing the Ashtray Maze in ‘Control’
Anne-Marie Gronroos (Remedy)

CONTROL に登場する灰皿の迷宮は形が移り変わる次元の狭間にある迷路で、プレイヤーはカセットプレーヤーを駆使して突破することになります。複雑なシーケンスに見える場面ですが、いくつかの単純な要素の繰り返しで構成されています。本セッションでは灰皿の迷宮のデザインプロセスを解説し、楽曲のシーケンスを作り出す際の要件、モジュール構造による柔軟性の確保、豊富なアニメーションを盛り込んだ環境の迅速なプロトタイピング、そして作中で最も一本道なパートをどのようにして、方向感覚をゆがめる一方で直感的に進めるような場面に作り上げたのか、について触れます。

得られるもの
CONTROL の灰皿の迷宮の開発に関する知見を得られるでしょう。得られた教訓、モジュール式デザインをする際のヒント、環境アニメーションに強く依存したパートをどのように設計すべきか、そしてプレイヤーに適度な混乱を起こさせるために誘導要素をどういじればいいかについて話します。

想定される参加者
レベルデザイナーの聴講を想定しています。必要条件はありませんが、ゲーム開発の基本的な知識は前提とします。


レベルデザインサミット:「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」の連なる惑星のデザイン
Level Design Summit: Designing the Interconnected Worlds of ‘Jedi: Fallen Order’
Jeff Magers (Respawn Entertainment)

本セッションでは、はるかかなたの銀河を舞台に現代に合ったメトロイドバニア作品を生み出す過程について解説します。Lead Level Designer の Jeff Magers が、世界一有名な娯楽IP に取り組む際に Respawn のレベルデザイナーたちが採用したゲームプレイ主導の方法論をご紹介します。進行を阻む要素とそれを突破する能力による「錠前と鍵」の構築からプレイヤーの成長システムの設計まで、当初の紙の上の企画から完成間際のレイアウト改善まで、新しいゲームIPを生み出し、3人称視点のアクションアドベンチャー作品の開発チームをゼロから作り上げつつ、Disney の Lucas グループと共同で歴史の長いスター・ウォーズの世界にふさわしい物語を加えていった際に、「ジェダイ:フォールン・オーダー」チームが向き合った課題、成功、教訓をお話しします。


レベルデザインサミット:「ジャストコーズ4」のモジュラーミッションスクリプト
Level Design Summit: Modular Mission Scripting in ‘Just Cause 4’
Diana Wang (Avalanche Studios)

「ジャストコーズ4」のようなオープンワールドゲームを開発する度に、Avalanche Studios ではチームの作業を簡単かつ効率的にする方法を模索します。その一環として、レベルデザイナーが活用できる再利用可能なモジュールを生み出すためのシステムが開発されます。これらのモジュールを活用することで、レベルデザイナーは技術的な問題に遭遇せずに、短時間でミッションを作り出すことができます。では、そのモジュールとは何なのでしょうか。ゲーム開発にもたらす恩恵はどのようなものでしょうか。
本セッションでは最も複雑なミッション形式のひとつである「囚人護送」モジュールを例に、モジュール作成のワークフロー、および「ジャストコーズ4」でどのように使われていたかをご紹介します。

得られるもの
参加者は「ジャストコーズ4」の事例から、モジュールの利点と、Avalanche Studios でテクニカルデザイナーがモジュールを作成してレベルデザイナーと連携する様子を学べます。

想定される参加者
ゲームデザイナー、ゲームプレイプログラマーをはじめ、ステージやミッションの作成に興味があり、計画的にモジュールを作成してゲーム開発のワークフロー改善に活用したい方向けのセッションです。


コアコンセプトセッション:ゲームデザイン
水ー金 | 3月18~20日

学習は水曜日から金曜日までのコアコンセプトのプレゼンテーションで続きます。2020年の最新のセッションは下記を確認してください。

すべてのセッションはこちら(公式英語ページ)


最高にして最強:「Apex Legends」のランクリーグのデザインについて
Best of the Best: Designing Ranked Leagues for ‘Apex Legends’
Chin Xiang Chong (Respawn Entertainment)

Apex Legends ではテレビ中継された戦場にて、個性豊かなキャラクターたちが実力を示そうと戦いを繰り広げます。戦士たちがしのぎを削るのと同様に、Respawn ではランクリーグを実装することでプレイヤーにその腕前や偉業を見せつける方法を用意しました。本セッションではランクリーグの開発過程を解説し、ランク専用のプレイリストを作る動機となったデータ、バトルロイヤルの枠組みで適切なルールセットを策定する大変さ、実力の正当な評価と単純明快さと明確な成長過程のバランスをとるために下した判断、システムが望むように稼働するかを推測するために実行したモデルシミュレーション、システムがリリースされて何百万人ものプレイヤーの手に渡った時に遭遇した問題、そしてランクリーグを今後どのように展開していきたいか、などをご紹介します。

得られるもの
参加者は Respawn がどのようにして実力の正当な評価と単純明快さと明確な成長過程のバランスをとり、ランキングにまつわる不安やプレイヤーの入れ替わりを軽減し、データ分析によりランクリーグのリリースの前後で加えた変更の影響を測定したかについて学べるでしょう。

想定される参加者
ゲーム作品の対人プレイシステムを構築する方法論を求めるゲームデザイナーや、ゲームの競技性を向上させたいと考えるゲーム開発者全般向けのセッションです。Apex Legends の内容を知っていれば分かりやすくなりますが、知らなくてもお楽しみいただけるはずです。


熱中度を高めるためのマッチメイキング:「Halo 5」で得られた教訓
Matchmaking for Engagement: Lessons from ‘Halo 5’
Josh Menke (343 Industries)

マッチメイキングの際は何を最も重視すべきでしょうか。遅延時間、腕前、キルストリーク、それとも待ち時間でしょうか。プレイヤーの熱中度を高めるようなマッチメイキングに関するいくつかのベストプラクティスが現在、業界内で通例となっています。しかし、その中には相反するものもありますし、データに基づくエビデンスの裏付けがありません。本セッションではマッチメイキングのアプローチを効率的にテストする方法や、人気FPS作品からの実例とデータをご紹介します。通例となっているベストプラクティスのうち、実はそこまで重要ではないものもあり、その一方で、必要不可欠なものもあることがわかるでしょう。

得られるもの
参加者は得られた知見を自分の作品に応用し、プレイヤーの熱中度を保つ効果のある要素とない要素を確認できるでしょう。

想定される参加者
マルチプレイのマッチメイキング、およびそれがどのように評価されるべきかについて、開発者視点およびプレイヤー視点で興味を持っている参加者を想定します。対人戦でのマッチメイキングに焦点を当てるものの、これら指針は協力プレイにも該当します。


チョコレートとブロッコリー:外科医向けのゲーム企画
Broccoli vs. Chocolate
Itay Keren (Level Ex)
Steve Kane (Level Ex)

専門職の方向けのゲームは長年、人工的にゲーム化した教材と見なされ、「チョコをかぶせたブロッコリー」などと揶揄されてきました。デジタルゲームの専門家集団である Level Ex ではそのイメージに反論を唱え、外科医向けの、遊ぶ者を楽しませて喜ばせつつ、その医学的知識と人の生死が分かれるような状況への対応力をたたえるような、真に熱中できるゲームを生み出そうと決めました。豊富な受賞歴を誇るゲームデザイナーの Itay Keren と、プロダクトディレクターの Steve Kane が Level Ex の4年に渡る旅を案内し、特記すべき成功と失敗を楽しく紹介します。個人の成長および職能開発において、ゲームが現在、そしてこれから果たしていく重要な役割について知っていただけることでしょう。

得られるもの
職能開発の世界がどのように変化しつつあるのか、そして優良なゲームデザインが今後そこでいかに重要な役割を果たしていくかを学べます。Level Ex がご紹介するいくつかの実験と知見により、ゲーム開発者さんがプレイヤーの専門家人生を向上させるような素晴らしい体験を生み出す一助になることを目指します。