総合学園ヒューマンアカデミー横浜校 ゲームカレッジ プランナー専攻1年の佐藤波音です。
今回、CEDEC2024スカラーシップ生として参加させていただいたなかで、得られたものは非常に多くありました。三日間の充実したセッションでは、新たな知識や技術を習得しただけでなく、Ask the speakerやDevelopers Nightを通じて、将来のキャリアやゲーム開発の方向性についての考えが深まりました。
興味深いセッションはいくつもありましたが、本レポートでは特に印象に残ったセッションを2つ共有していきたいと思います。
印象的だったセッション
過去300件以上の評価実績を通して分かった、ゲームの魅力的品質向上のためのユーザーレビューの重要性とポイントを解説
このセッションではユーザーレビューがいかに重要であるかを示すとともに、具体的な評価方法を解説していました。セッションの導入では[あたりまえ品質] と[魅力的品質] の解説から始まり[面白いゲームとは?] という話に展開していきます。この話は、品質をデバックによって改善し、品質のマイナスをゼロに近づけるというあたりまえ品質に対し、ユーザーレビューによってゲームの魅力や不満点について評価し、面白いゲームの制作に寄与することができる魅力的品質があるという話でした。ゲーム開発に対する知見が浅い私にとって、この話はグッと惹かれる導入でした。
また、ユーザーレビューのタイミングはいつ行うのがベストなのか、という話では調査したい内容とそれを行うタイミングを細かく解説されており、それぞれのタイミングが目的に応じて異なる重要な役割を果たすことが強調されていました。特に、開発の初期段階でのレビューは、方向性の修正や改善点の早期発見に役立ち、開発後半のレビューは、完成度を高め、ユーザー体験の最終確認を行うために有効です。このように、ユーザーレビューは目的に合わせた適切なタイミングで実施されることが、ゲームのクオリティ向上に不可欠であると理解できました。
10億DLに至る道。個性を活かしたハイパーカジュアルゲーム開発
このセッションではハイパーカジュアルゲームの基本的な説明を踏まえながら、「世界で多くの人に遊ばれるハイパーカジュアルゲーム」を構成する要素と考え方、そして具体的な作り方について解説していました。また、独自の感覚やノウハウを他のメンバーに共有し、「チームで勝つ」ためのアプローチについても詳述していました。
ちょうどハイパーカジュアルゲームの企画を考えていたので、このセッションの内容は大変勉強になり、今後の企画立案に大いに役立つと感じました。
他にも、ハイパーカジュアルゲームの開発において特に重視すべき点として、「迅速な制作」「わかりやすさの追求」「ゲームの面白さはプレイヤーに委ねる」という三つの要素が挙げられました。この話が特に印象に残っています。これらの要素については、ハイパーカジュアルゲーム特有の特徴や、ゲーム制作全般に通じる具体的な解説が、自社のゲームを例にとりながら非常に分かりやすく説明されていました。企画立案に時間がかかる私にとって、このセッションはハイパーカジュアルゲームの企画がいかに有用であるかを理解する貴重な機会となり、経験を積むために積極的に挑戦していこうと思います。
CEDEC 2024を終えて
ゲーム制作に本気で取り組みたいという思いから勉強を始めて、半年も経たないうちにこのような大規模なイベントに参加できたことは、今後の就職活動やゲーム制作において大きな財産となると感じています。良い機会というのは、ただ待っているだけでは得られません。私は行動力を大切にし、多くの貴重な学びを得ることができました。この経験を糧に、今後も積極的に挑戦を続け、自身の成長と夢の実現に向けて努力していきたいと思います。