日本ゲーム大賞受賞記念「TWIDIVER」制作チーム紹介

東京ゲームショウ2015で日本ゲーム大賞アマチュアゲーム部門の技術特別賞に輝いた「TWIDIVER」(HAL大阪/ RTableProject)で制作チームから受賞コメントがよせられました。最大8人で同時対戦できるPC向けの対戦アクションゲームで、スクリーンショットや動画から完成度の高さが感じられます。オンラインゲームということで一般公開はされていませんが、ぜひ実際にプレイしてみたいタイトルです。

11_01

11_02

11_03

11_04

【内容】

サーバーを介し、最大8人で同時対戦できる対戦アクションゲーム。
クオリティの高いグラフィックで描かれたステージ上に落ちている様々な武器は、インストールすることで装備が可能。バトルロイヤル、チームバトルの2つのモードを用意、更には特定の組み合わせの武器が揃うと特殊効果が付与されるギミックも。
8人同時接続のマルチプレイをオンラインでストレスなく実装した高い技術力が光る作品です(受賞サイトより)。

福士君(左から2番目)、水嶋君(左から6番目)、牧山君(左から7番目)、小野君(左から8番目)
福士君(左から2番目)、水嶋君(左から6番目)、牧山君(左から7番目)、小野君(左から8番目)

【受賞コメント】
小野将裕 (リーダー兼プランナー)
・良かった点
オンライン対戦アクションゲームという、学生では挑戦し辛いジャンルの制作が出来た事です。
対人ゲームならではのレベルデザイン、各種仕様決め等、中々学生では体験出来ない貴重な制作経験をする事が出来ました。
・工夫した点
同人らしく、制作陣も楽しめる様な仕様を多く取り入れた事です。各個人をモチーフとしたプレイヤー、各個人が使いたい武器等、自由な要望を多く採用しつつ、そこにしっかりとゲーム性を持たせるよう工夫しました。
・課題を残した点
オリジナリティの部分です。ただでさえ制作が困難なジャンルを選んでいた為、あまりぶっ飛んだコンセプトに踏み込む事が出来ませんでした。結果的に、少しアレンジしたTPS止まりになってしまった事が心残りです。

牧山拓斗(プログラマー)
・良かった点:オンライン対戦型アクションゲームを完成させたこと、レベルバランスが非常に良く調整できたこと、そしてそれを学生のみで作れると証明できたことが良かった点です。
・工夫した点:バランス調整のため、何十何百とプレイを繰り返したことです。また技術の観点では、学内で50人同時接続に耐えうるサーバーアプリを作るため、通信データの圧縮や送信制御、サーバーのデータ中継を改良し続けたことです。
・課題を残した点:グラフィックはまだまだ向上できました。無駄になった工程、加えられなかった仕様、PCやサーバーの環境差対応、通信補間などなど課題を残した点は数知れません。

福士達哉(サウンド)
・良かった点:セクション間で刺激を与え合い、作品の世界観をグラフィックやプレイ画面から直接受け取ることが出来た為、世界観にマッチする楽曲を作る為の試行錯誤を様々な角度から行うことができました。
・工夫した点:近未来的でヴァーチャルな雰囲気作りや、ゲームの疾走感を音楽でブーストする為に音の質感に拘りました。また単に尖らせるだけでなく、プレイヤーの幅広い好みにフィットする様なテイスト付けも積極的に行いました。
・課題を残した点:多人数が入り乱れることによって生まれる、空間的な臨場感をもっと表現することが必要だったと思います。ヴァーチャル空間ならではの生々しさがあれば、さらに臨場感が増したと思います。

水嶋悟史(グラフィック)
・良かった点:モーション、3Dモデル、UIとリソース量がかなり多いゲームでしたが、クオリティと世界観を保つことができ、各デザイナーが就職作品として十分に活用することができたのは本当によかったと思います。
・工夫した点:できる限り1人が一つのことに集中できるようにモーションやモデリングの担当を分担しました。これにより少人数でありながらモーションやモデリングに個々のクオリティの差が出なくなりました。
・課題を残した点:世界観の統一をしすぎたため、キャラクターと背景がなじんでしまった。開始終了の演出があっさりとしたものになってしまった。この二点です。