スカラーシップを通して、ゲーム業界で絶対働きたいと思った・・・CEDEC&TGSスカラーシップ歴代参加者座談会

人と人との繋がりを実感

月田 あとはランチミーティングやスタジオツアーもありましたよね。ゲーム開発の最前線にいる人たちと、直接食事をしながら話ができたのが凄く良かったです。CEDECでは講演の内容がわからなかったり、逆にランチミーティングで安心ややる気をもらったりと、いろいろな感情をもらいました。

リー 私は東京ゲームショウに圧倒されました。オーストラリアには同規模のゲームイベントはありませんし、家庭用ゲームのブースが充実していたのも驚きました。家庭用ゲームに興味があったので、東京ゲームショウに行くことは高校時代からの夢でした。その夢が叶って嬉しかったです。

ーー会場で人事担当者に事前に面会の約束をして、ポートフォリオを見てもらったりと、就職活動を積極的にされていましたよね。日本の学生ではほとんど見られない光景で、感心しました。

河野 僕もゲーム翻訳者の名刺をたくさん作って、インディゲームコーナーで配りまくったんですよ。ただ、ほとんど翻訳会社が決まっていて、実を結びませんでした。まあ、TGSに出展しようという海外のインディなら、日本語ローカライズの予定がちゃんと立っていて当然ですよね。勉強になりました。

TGS2017スカラーシップより

ーースタジオツアーの話が出たので、何か印象に残ったことはありますか?

月田 マーベラス・ユビキタスエンタテインメント(現UEI)・エンタースフィアを回りました。それぞれ、まったく違う性質の会社だったので、違いがわかって良かったですね。実際、当時はパブリッシャーとディベロッパーの違いがわかっておらず、行ってみて初めて理解できました。

リー DeNA・Aiming・あまたに行きました。その後、あまたに応募して、今では日本で働いているので、良いきっかけになりました。スタジオツアーの後もあまたの社員の方とFacebookで交流して、誘ってもらったんです。その方もアメリカ人だったので、相談にのってもらえました。

ーーアレクシス・ブロードヘッドさんですね。アメリカの大学でCGを学び、来日されたんですが、ゲーム業界でしばらく仕事がなくて、中学で英語の先生をされていたんですよね。IGDA日本の新年会に参加されたことがきかっけで、業界とつながりができ、現在に至るという感じです。

リー そうなんですね。あまたは外国人の社員がたくさんいるので、リラックスして働けています。1年目からコンセプトデザインを担当する機会があるなど、いろいろなチャンスをいただいています。働いていて楽しいです。

月田 人の繋がりを感じますね。自分も東日本大震災で被災して、福島GameJam2011に参加して、CEDEC2012でスカラーシップに参加して、そこで出会った方と今でも仕事でご一緒しています。ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの簗瀬洋平さんなどは、その好例です。

高橋 自分の時もグリー・ジープラ・あまたに行きました。開発室を見学させてもらって、そこで皆さんが黙々と働いているのを見て、絶対にゲーム業界で働こうと強い意志が沸き上がりました。自分も常駐先で、イベント運営などを一人で担当しています。

河野 話を伺っていて、皆さん羨ましいですね。自分は体調不良でスタジオツアーに参加できなかったんです・・・。

CEDEC2017スカラーシップより