CEDEC2018スカラーシップ体験レポート⑧ 鈴木史彦

CEDECスカラーシップに参加させていただきました国際情報工科自動車大学校の鈴木史彦です。プログラマーを志望しています。CEDECスカラーシップは毎日が新鮮でとても貴重な体験ができた4日間でした。

本レポートでは私が体験した内容についてお伝えさせていただきます。

1日目

1日目はスタジオツアーでした。ポリゴンマジック様、コロプラ様、サイバード様の3社のゲーム会社に行かせていただきました。3社ともに座談会ということで実際の現場で働いている業界の人達の話を聞くことができました。

私が思っていたゲーム会社の開発現場もイメージは、基本的にパソコンとずっと向き合ってデスクワークをしているというものでした。しかし、今回実際に見学を行かせてもらった際、会社の人達がとても生き生きとして働いているところをみて印象が変わりました。このスタジオツアーの中で特に印象に残っていることは、現場で働いている人たちとの座談会です。コロプラの座談会では、エンジニア兼プランナーの池田さんと話をしました。仕様書通り作るのではなく自分が面白いと思った意見を伝えることの重要性について学びました。また、壁にぶち当たったときにどうするかや、やりがいを感じた瞬間など、とても為になる話を聞くことができました。

CEDEC

2日目からはCEDECが始まりました。1日目の基調講演では任天堂の宮本茂さんの講演を聞くことができました。ご講演は10年前のCEDECに登壇された時の内容の振り返りから始まりました。それから10年経った現在で大きく変わったことについて、スマートフォンが普及したこと、それによってSNSが急激な広がりをみせたことがあると続けられました。また、自社のハード売るためにソフトを販売するという手法を用いてきた任天堂にとって、スマートフォンでのアプリ開発というものは難しいという話も聞くことができ、たいへん勉強になりました。

基調講演が終わり、次のセッションへの準備時間に入りました。私はプログラマー志望のため、エンジニア向けののセッションを積極的に聞きました。しかし、プロの技術者たちが集まっているということもあり、エンジニアのセッションはレベルが高く、半分すら理解できないものが多くて、自分の力不足を痛感しました。また、エンジニア向けのセッション以外にもゲームデザイナー向けのセッション、ビジュアルアーツ向けのセッションを聞きました。その中でも特に「明快で軽快なUI『Nintendo Switch 本体機能』の制作事例」が印象に残りました。この講演では、ユーザーにいかに分かりやすいUI、違和感のない操作、効果音をどのように実現したかというものでした。この講演を聞いて、学校のチーム制作でも分かりやすいUI、違和感のない操作を実現することができれば、よりよいゲームを作ることができるんじゃないかと思いました。

他にもセッション以外の時間では、2日目に開催されたDeveloper’sNightにも参加させてもらいました。CEDECが開催されて今年20周年ということで鏡開きが行われました。鏡開きで幕が開けた後は、自然と開発者の方々と話すことができました。そこでは現在の業界の話や自分の作品を見てもらいました。作品に対するアドバイスをもらい、自分で気づけなかった点や、改善点を教えていただきました。そして、まだまだ面白くなる要素があることを再確認しました。始まる前はしっかりと話すことができるのか、自分をアピールできるのか不安でしたが、最初に話した人が私と出身地が同じだったことで話すきっかけが生まれて、そこから色々な人と交流ができました。また、後日面談予定だった企業の方とも交流することができました。

最後に

この4日間を通して多くのことを学びました。実際に業界で活躍している方と話すことでゲーム業界で就職したいという思いがさらに強くなったということです。また、自分の作品を見せてアドバイスをいただき、改善点やこうしたらもっと面白くなるということなど様々なことを教えていただきました。自分の足りない点、これからやるべき目標をしっかりと持つことができました。この4日間の経験を、これからの制作、就職活動へ活かしたいと思います。改めてこのような貴重な体験をさせていただいたスカラーシップの企画担当の小野さん、ランチミーティングでお話をさせていただいた皆様、本当にありがとうございました。