CEDECスカラーシップ2022体験レポート⑨宮川みなみ

総合学園ヒューマンアカデミー大宮校の宮川みなみと申します。

学校ではCGデザインを専攻しており、CGモーションに特に力をいれています。

またUnityを使った個人でのゲーム制作もしています。

私はCEDEC2022に参加するまで、CEDECはどこか事務的な、最新の知見を見て勉強するだけの場所のように考えていました。

しかしその度肝を抜いたのが、オープニングの『「グランツーリスモ」の25年・その背景と哲学』です。

このセッションではグランツーリスモの哲学と人類の壮大な進化と歴史を絡めた話をしていました。

チンパンジーとの共通祖先から枝分かれした人類が文字を発明し、やがて種族全体で知識や経験を共有し、肉体ではなく文明を進化させていく。

私は話を聞いているうちに、ある冒険家の記事を読んだときの記憶が蘇りました。

ソースを見つけられなかったのでここで記事を紹介することはできないのですが、ある冒険家に若者記者が言うのです。

「冒険家さんは冒険で人の役に立つことを何かしましたか? しておられないならこれからは直した方がいい」

人間の役に立つことでしか認められないなら、私の好きなエンターテインメントはまさしく役立たずの不要な物でしかないです。

それをこのオープニングで、ゲーム業界のてっぺんに近い人がゲームの、人類のロマンを語るのです。

野望とこれまでとこれからのロマンをたっぷりとです。

世間の役に立っていることや成功ではなく、多くの人に情熱と夢を伝えることで理解され、助けられていく様子を語るのです。

このセッションで私はCEDECを知識の共有だけでなく、ロマンの共有をする場所だと理解しました。

だから私はロマンを持って、セッションに挑み、とても楽しい時間を過ごすことに専念をしました。

CEDEC2022ではセッションの後に直接質問をすることができる”Ask The Speaker”と言う時間があり、登壇者の人と話せる機会があります。

私はなるべくそれに参加するように心がけました。なぜなら第一線で活躍している人の話はそれだけでも面白いし、質問者の皆さんの私には思いつけない質問はとても楽しかったからです。

質問がうまく思い浮かばないときは感想を言葉を尽くして伝えることを心がけました。それでもそこから開発中の苦労話やセッションの補足につながったりなどしました。

例えば『ドラゴンクエストけしケシ!におけるリプレイとシミュレーターツールを用いた効率的なパズル開発』では講演者さんに、自分がシミュレーションゲームを作っているのでとてもためになったことと真似をしたいことを伝えました。ただのお礼と感想だったのですが、とても丁寧にお礼を言われたあと、設計が決まるまでのエピソードや、AIを用いたシミュレーターを開発するに至った経緯などさらに話してくれたりしました。

この体験記を読んだあなたがロマンを胸にCEDECに挑みたくなったなら、私はとても喜ばしく思います。来年そんなあなたとお会いできたらと思います。