GDC 2026 ゲーム業界の現状レポート、レイオフや生成AIなどの影響を明らかに

IGDA日本はGDC Festival of Gamingの公式メディアパートナーです。ニュース記事「GDC 2026 State of the Game Industry Reveals Impact of Layoffs, Generative AI, and More」について、参考訳を掲載します。

この1年で、ゲーム開発者会議は変革を遂げ、「GDC Festival of Gaming」へと進化しました。「State of the Game Industry」もまた変化し、ゲームエコシステム全体をより的確に反映できるよう拡張されています。GDC Festival of Gamingの主催者は、2026年版 State of the Game Industry レポートを公開し、2,300人以上のゲーム業界関係者からの回答に基づいた主要な業界トレンドに関する洞察を提供しています。

ゲーム業界のさまざまな職種や分野における考えや視点を反映するために、私たちは主要なステークホルダーやコミュニティメンバーと協力し、質問内容の精査と調査対象の拡大を行いました。調査は参加者グループごとにカスタマイズされ、開発者、マーケター、経営者、投資家などが、それぞれに最も関連性の高い質問に回答できるように設計されています。また、次世代が直面する課題を把握するために、ゲーム教育者や学生の小規模なグループにも調査を実施しました。

本レポートでは、レイオフ、生成AIの導入とその受け止め方、米国における労働組合化の動き、開発プラットフォームと優先事項、ビジネス上の圧力、新たなトレンドなどに関する最新のデータと分析を提供しています。

以下は、2026年版「State of the Game Industry」の主なハイライトです。

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レイオフは広範な影響、学生は将来の就職見通しに不安

近年のレイオフの影響は、業界全体に広がり続けています。調査回答者の4人に1人以上(28%)が過去2年間にレイオフを経験しており、米国ではその割合が3分の1(33%)に増加しています。また、半数が現在(または直近)の勤務先で過去12か月以内にレイオフが行われたと回答しています。AAAスタジオに所属する人々は、企業内でレイオフを経験している可能性が特に高く、回答者の3分の2が自社でレイオフがあったと述べています。インディー系スタジオで働く人々の3分の1も同様の報告をしています。

学生を対象とした小規模な調査では、将来この分野に参入しようとする開発者やリーダーの間に広がる悲観的な見方が浮き彫りになりました。調査対象の学生の4分の3(74%)が、ゲーム業界における将来の就職見通しに不安を感じていると回答しています。学生たちは、エントリーレベルの仕事の不足、経験豊富なレイオフ経験者との競争の激化、そしてAIによる職の置き換えなどを指摘しています。

Steam Deckが急速に普及、UnityよりUnrealを使う開発者が増加

2026年の調査で新たに追加された項目として、ValveのSteam Deckが回答者にとって4番目に多く開発対象となっているプラットフォームとなっており、28%の開発者がこのPC携帯機向けにゲームの制作または最適化を行っています。さらに、40%の開発者がSteam Deck向けのゲーム開発に関心を示しており、Nintendo Switch 2(39%)と同程度の水準となっています。今後のゲーム開発においては、PCが引き続き主導的な地位を維持しており、調査対象の経営層の73%が、次世代プラットフォームとして最も関心のある上位3つにPCを挙げています。

Unreal Engineは、調査回答者の間で最も人気のあるエンジンです。42%の開発者が主なゲーム開発エンジンとして使用していると回答しており、次に人気の高いUnity(30%)を上回っています。Unreal Engineの採用は、AAスタジオ(59%)やAAAスタジオ(47%)の開発者に多く見られます。一方で、長年活動しているインディー系スタジオの開発者の過半数(54%)は依然としてUnityを使用しています。Godotは新しいインディー開発者の間で一定の利用(11%)を獲得していますが、より確立されたスタジオでは利用は少ない状況です。

生成AIの利用は職種や分野によって大きく異なる

調査結果によると、ゲーム業界の専門職の3分の1以上(36%)が、業務の一環として生成AIツールを使用しています。ゲームスタジオに所属する回答者のうちAIツールを使用していると答えたのは30%であり、パブリッシャー、サポートチーム、マーケティング/PR企業に所属する人々の58%と比べると大きく低い割合です。ビジネス職の利用率(58%)は、他の多くの分野を大きく上回っています。

ゲーム業界の専門家の意見からは、単一のプラットフォームや用途に依存するのではなく、複数のAIツールを複数の目的で使い分ける傾向があることが示されています。最も多く使用されているAIツールは大規模言語モデル(LLM)であり、主にChatGPT(74%)が使用されており、次いでGoogle Gemini(37%)、Microsoft Copilot(22%)が続きます。主な用途はリサーチやブレインストーミング(81%)であり、次いで日常業務(メール作成など)とコード支援(いずれも47%)、プロトタイピング(35%)となっています。

生成AIに対する評価は過去最低に、半数以上が業界に悪影響と認識

今年の調査によると、ゲーム業界の専門家の過半数(52%)が、生成AIはゲーム業界に悪影響を与えていると考えています。この割合は、昨年の30%、その前年の18%から大幅に増加しています。特に否定的な見方が強いのは、ビジュアルおよびテクニカルアート(64%)、ゲームデザインやナラティブ(63%)、ゲームプログラミング(59%)の分野です。一方で、生成AIがゲーム業界に良い影響を与えていると考える回答者は約7%であり、GDCの2025年レポートの13%から減少しています。この割合は、経営層やビジネス運営・サービス分野ではやや高く(それぞれ19%)なっています。

ゲーム業界労働者の大多数が労働組合への加入を希望

米国在住の回答者の82%がゲーム業界労働者の労働組合化を支持しており、5%が反対、13%が判断保留と回答しています。年収20万ドル未満の労働者(87%)、過去2年間にレイオフを経験した人々(88%)、45歳未満の人々(86%)で支持率がより高くなっています。18〜24歳の回答者で労働組合化に反対した人はいませんでした。

回答者の10%は、2025年のGDCで設立されたUnited Videogame Workers-CWAのような業界全体の労働組合に所属しており、2%は企業内労働組合のメンバーです。しかし、ゲーム業界専門職の62%が労働組合への加入に関心を示していることから、今後これらの数値は増加する可能性があります。

社会的に周縁化された労働者ほど、職場におけるDEIの変化を認識しやすい傾向がある

米国で現在就業している人々のうち、LGBTQ+の22%、女性および非白人の18%が、多様性や公平性、または言論の自由に関連する変化に気づいたと回答しています。一方で、男性では10%、白人の回答者では13%にとどまっています。全体では、14%が変化を見たと回答し、63%は見ていない、23%はわからないと回答しています。

本調査の完全版では、これらのテーマに関するゲーム開発コミュニティの見解や、多数の事実および詳細がさらに掲載されており、ダウンロードが可能です。

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ゲーム制作エコシステム全体が集う世界的なイベント「GDC Festival of Gaming」は、2026年3月9日から13日まで、サンフランシスコのモスコーニセンターおよび周辺会場で開催されます。詳細については、公式ウェブサイトをご覧ください。

最新情報は、LinkedInFacebookXBlueSky、および公式Discordサーバーで随時発信されています。公式写真はGDCのFlickrアカウントからご覧いただけます。

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