CEDECスカラーシップ体験レポート② 一井元紀

京都コンピュータ学院 ゲーム学科1年の一井元紀と申します。ゲームデザイナー志望の学生です。

当記事では、先日参加させていただきました、IGDA日本のCEDEC2019スカラーシップでの体験と、そこから得た学びを紹介します。

CEDECスカラーシップとは?

最初にCEDECスカラーシップについて説明します。CEDECスカラーシップとは、IGDA日本が担当する、次代のゲーム業界を担う学生に対し、主要ゲームカンファレンス・イベントへの参加助成および補助するプログラムのうち、CEDECへの参加助成および補助をするプログラムです。

CEDEC2019スカラーシップは、CEDEC2019の前日に行われたゲーム会社を見学するスタジオツアーと、CEDEC2019当日三日間、合計四日間にわたって行われました。

スタジオツアーでの体験

初日のスタジオツアーでは、ジープラ株式会社 様、株式会社サイバード 様、ディライトワークス株式会社 様の三社を訪問させていただきました。

各社で、会社概要説明を受け、実際の開発現場の見学、そして会社の方に質問をすることができました。

スタジオツアーを通して驚いたのは、どの会社もとても個性豊かである点です。

例としては自然豊かな環境であったり、クラシックな環境であったり。また開発環境の社員間の距離作りなど。

会社ごとに社風が違うのは当然ですが、社風が違うことでここまで会社の中身や社員の方々に表面化することに、会社見学経験があまりない身としては驚かされました。

ゲーム業界に限った話ではないですが、就職活動の際は、自分がこれからここで仕事をしていくという観点から、自身の個性に合った社風の会社を実際に見て探すことが重要だと思いました。

CEDECでの体験

CEDECでは自由にセッションを自由に観て回れた他、昼食時には業界の方とお話ができるランチミーティングに参加、二日目はDevelopers’ Nightと、引率の小野さんのお誘いでその後飲み会に、三日目はCEDEC終了後にCEDECONという飲み会に参加しました。

CEDECのセッションでは新しい知識を得ることで、様々な場面で視野を広げることができました。

基調講演「ゲームの、そのさらに先へ – 新たな体験の創造に向かって」では、技術進化と共に変化するゲーム体験について語られました。これからゲーム業界を担う身として、これから発達していくテクノロジーから、どう新しい体験を生み出すか。技術進化が急速に進む今だからこそ、新しいものと向き合う姿勢の大切さを再認識しました。

別の講演では、実際の開発現場での手法や問題解決例などを、自分の進めているプロジェクトと照らし合わせることで、新しい問題点や改善点を発見することができました。

また、PERACONなどのイベントを通じて、自分の実力が今どの辺りなのかを知れたのは、自分を見つめなおす機会となり非常に有意義でした。

スカラーシップを通じて

CEDECスカラーシップに参加したことで、私は自分を客観視することができ、自分がこれから鍛えるべき能力。そして自分がゲーム業界を目指した根源を知ることができました。

客観視については、自分と同年代の他校の学生である他のスカラーシップ生と多く触れ合う機会があったことが強い要因となっています。

そうした中でゲーム業界の方と話し、作品を見てもらうことで、自分はなぜゲーム業界を、ゲームデザイナーを目指したのか。そのために今自分に足りないものは何かを知ることができました。

自分の実力不足を実感すると同時に、さらに精進しなければと身を引き締められました。

最後に

こうしたスカラーシッププログラムがあることで、ゲームカンファレンス・イベントへの学生参加の敷居が下がり、CEDECという大きなイベントに参加できた結果、このような体験ができたことを嬉しく思います。

最後になりますが、このスカラーシッププログラムを企画してくださったIGDA日本の皆様、並びに協賛企業様、メンターの方々、スカラーシップ生の皆さん、本当にありがとうございました。

スカラーシップに興味がある学生の方は、同様の企画が実施された際は是非応募してみてください。