CEDECスカラーシップ2019体験レポート⑦ 今彩月

CEDEC2019にスカラーとして参加させて頂きました、総合学園ヒューマンアカデミー大宮校の今彩月です。プログラムの内容としては、四日程のうち初めの一日はスタジオツアー、そして後三日はCEDECに参加する、といったものでした。記事を書く機会を頂いたので、今後ゲーム業界を志す方にとって少しでも参考になればと思います。

環境づくりと豊かな多様性 

スタジオツアーでは、ポリゴンマジックさん、サイバードさん、ディライトワークスさんの三社を見学させて頂きました。イメージしていた一般的なオフィスとは違い、エンターテインメントに関わる企業らしいこだわりのある箇所が多く見受けられました。実際に働く社員の方もワークスペースからインスピレーションを得ることがあると仰っていたので、普段滞在する仕事場の環境づくりも重要であると体感できました。

また、方向性やコンテンツの違いはあれど共通して感じたのは、多様性の豊かさです。様々な言語が飛び交うワークスペースはとても刺激的でした。技術面での起用も勿論のこと、制作に新たな視点をもたらす価値観の違いは非常に貴重なのだと感じました。

知識のための知識 

スタジオツアーを通じて、多様性が重んじられる中で働き方や環境そのものが大きく変わる可能性を感じました。変化に柔軟に対応し、得たものをプラスに変換していくためには、言語やある程度の文化の知識が重要であると考えます。CEDECにおいても英語でのセッションがあったり、アワードに海外の技術がノミネートされていたりと、他言語多文化が当たり前に混在する場になっていました。前提となる知識があれば理解も深まるので、ツールとしての知識を得る必要性を強く感じる機会となりました。

初めてのCEDEC、見えてきた課題

セッションはターゲットとする職種が分かれていますが、専門分野以外の講演も聞くことができます。選択次第では、ゲーム業界に関わるほとんどの職種を網羅することができそうでした。個人的には興味や直感によった選択をしてしまったので、限られた時間で効率よく自分のレベルアップを図るために、事前のサーチを入念にしておくべきだったと反省しています。またCEDECでは、同業者の方と出会える機会が多くあります。スカラーのプログラムでも、ディベロッパーズナイトに加えメンターを交えたランチミーティングの時間が設けられており、第一線で活躍される方から業界の現状や学生のうちにやるべきことなど、貴重なお話を伺うことができました。ゲーム業界は狭く、ゆえに繋がりが大事な業界であるとよく耳にします。これだけ多くの方と繋がりを作れる場は滅多にないので、非常に有り難く、有意義な機会でした。

自分なりの「テーマ」を見つける

情報が集約されたCEDECでは、専門知識だけでなく業界全体を効率よく把握することができます。また学生スカラーは、ミーティングなどの機会も含め一般参加者よりかなり恵まれた立場にあります。この立場を最大限に利用し、学生だからこそ得られる情報や経験を多く集めることで、業界に入ってからもアドバンテージを持てるのではないかと思っています。そして得た情報をそのままにせず、トレンドや業界の流れを自分なりにまとめて把握することも重要であると感じました。私なりにまとめてみると、今回のCEDECのテーマは「体験」でした。初日の基調講演も、VRや感覚を突き詰めた新しいゲームの形を示唆する内容でしたし、アナログゲームについての講演で大きなホールがたくさんの人で埋まっていたことからも、直にする「体験」への注目度の高さがうかがえました。このように、自分が得た情報と経験をもとに導いた結論こそが、何にも代えられない貴重なものであったと感じています。