日本ゲーム大賞受賞記念「10動説」開発チーム紹介&ダウンロードリンク公開

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東京ゲームショウ2015の日本ゲーム大賞アマチュア部門で、「10動説」が大賞を受賞しました。開発チーム「ArisとTeles」が所属するのは、日本でも珍しい「ゲーム学科」を擁する東京工芸大学。他に福岡ゲームコンテストなど、数々のコンテストで受賞を繰り返してきた名門校でもあります。特に今年はチームメンバーのうち4名(小川正君鈴木恒君田中仁士君津川栞さん)が、CEDEC&TGS2015スカラーだったという、IGDA日本にとっても縁の深い受賞となりました。

ゲームは昼と夜が10秒ずつ繰り返される世界で繰り広げられるサバイバルアクション。ユニークなゲームデザインもさることながら、細部まで丁寧に仕上げられた作り込みが評価されての受賞となりました。このたびゲームプログラムが一般公開され、誰でも自由にダウンロードして遊べるようになりましたので、開発チームのコメントと共に紹介します。

タイトル:10動説

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【ゲーム内容】
10秒ごとに切り替わる「昼」と「夜」を生き抜く、サバイバルアクションゲーム。安全な「昼」はモンスターの卵を破壊し、危険な「夜」は迫りくるモンスターから逃げまどいます。昼と夜が切り替わるまでの残りの秒数は表示されず、あくまでプレイヤー自身のカウントダウンに委ねられるスリル感とテンポの良さが光る作品です。(日本ゲーム大賞サイトより

【推奨スペック】
CPU: Core i3以上
メモリ:8GB以上
グラフィックカード:シェーダーモデル3.0以上に対応したグラフィックカード
Xbox 360コントローラによるプレイを想定

後列左から横田さん・小野木さん・津川さん・田中君・柳瀬君・岡林君・鈴木君/前列左から浅野君・増井君・永島君・小川君・若山君

【ArisとTeles メンバーコメント】

☆永島拓哉(プランナー/リーダー)
・担当箇所:全体のリーダー、工程管理、エフェクト制作
・上手くいった点:チーム内で、「時間」という要素を上手くゲームに落とし込めた
・工夫した点:チーム全員とコミュニケーションを取るように意識した
・課題を残した点:初めてのエフェクト制作に手間取ってしまった、UI部分に未熟さを感じた

☆岡林勇樹(プランナー)
・担当箇所:プログラム仕様書、エディタを使用したマップ作成、チュートリアルの動画撮影と編集
・うまくいった点:初めて使用するソフトや開発環境のなかで自分の仕事を全うすることができた
・工夫した点:担当の箇所を決められた期限よりも早めに終わらせられるように計画を立てた
・課題を残した点:担当する箇所が少なかった、メンバーとのコミュニケーション不足

☆小野木瞳(プランナー)
・担当箇所:デザイン仕様書制作、マップ案の作成、スタッフロール動画 &(チュートリアル動画)作成
・うまくいった点:仕様書作成、期限までに早めに行動していった。
・工夫した点:動画作成、話し合いを重ねて作り上げた
・課題を残した点:自分自身が役に立っていなかった。やれることはやっていったが、自分の力が足りなかった

☆若山大晃(プランナー・サウンド)
・担当箇所:企画、サウンド
・うまくいった点:今回BGMを作るに当たって、昼と夜で同じ曲を二つ作り、ダイナミクスの変更でスムーズに雰囲気を変える様に意識して作りました。自分ではうまくいったのではないかと思っています。
・工夫した点:BGMについてです。まず初めに、ステージのイメージが水上の遺跡の様な場所というのもあって、どのような音源がイメージに合うのか非常に悩みました。
水を表現したマリンバやハープ、遺跡を表現したシロフォンやティンパニ等を組み合わせて見たところ、水を表現しつつ主人公が遺跡を走り回る様な表現が出来て、個人的には納得の行く曲が出来たとおもっています。
上にも書いたのですが夜様の曲の表現というのにも苦悩がありました。主旋律のマイナーチェンジを始め、残響の残る音を並べたりなどをして、夜らしさというの作りました。
・課題を残した点:フリーソフトを使っていたため、音源の追加の原理が理解できていなくて、音の選択肢が少なかったことや、エフェクターを使いこなせなくてシンプルな音しか鳴らせていなかったことです。
半独壇場だったので、独りよがりの音楽となっていたことが多々あったので、アイデアや提案を取り入れた上で、柔軟な作曲が出来ないとまずいなと強く感じました。

☆浅野和志(デザイナー)
・担当箇所:モンスターのモデリング、モーション
・うまくいった点:迫力が出せた
・工夫した点:どのモーションに移行しても違和感の出ないように、モーションの繋ぎ目を意識した
・課題を残した点:モンスターを強引にMotionBuilderの4足歩行リグに当てはめてモーションを作ったので、思った方向に曲げられなかったりと自分から制約を設けてしまった。

☆津川栞(デザイナー)
・担当箇所:主人公モデリング、テクスチャ、モーション、敵キャラ一部モデリング
・うまくいった点:企画段階から全員で関わっていたので、デザイン面でも反映しやすかった
・工夫した点:デザイナー間で出来に差異が無いようにした
・課題が残った点:モーション

☆増井卓也(デザイナー)
・担当箇所:ステージグラフィック、敵キャラクターデザイン、PV作成
・うまくいった点:ステージをパーツ単位で作り、プランナー側でステージ作りがしやすいようにしたこと
・工夫した点:暗いフィールドの中でも輪郭が見えるようなデザインにしたこと
・課題を残した点:ステージ作りの規格にしばられて自由な造形ができなかったこと

☆横田千菜(デザイナー)
・担当箇所:タイトルロゴ、UI(ほぼ全て)、主人公デザイン、フィールドデザイン原案、OP、スタッフクレジットのイラスト素材、世界観、ストーリー設計、その他(敵第一形態モデリングお手伝い)
・うまくいった点:ある程度世界観にあったUIを作成できた
・工夫した点:見やすいUIの作成。積極的に意見を出し良いものを作成しようと心掛けた。できるだけ早く完成させ、制作の進行をスムーズに行うようにした
・課題を残した点:チームとのコミュニケーション不足、完成度の低さ(主に画力)、リテイクの多さ

☆小川正(プログラマー)
・担当箇所:ゲーム全体の仕様/構造決定、実装
・うまくいった点:狙い通りのレベルデザインを実現することができた
・工夫した点:プログラム間の進捗管理を徹底して、安全な開発を心がけた
・課題を残した点:UIが不親切であったため、このゲームの重要な要素であるソナー(昼夜が切り替わる瞬間にRBボタンを押す要素)が伝わらず、すぐに飽きられてしまうことが少なくなかった

☆鈴木恒(プログラマー)
・担当箇所:物理判定(壁、床などの判定・弾の軌跡や反射など)、敵キャラクターの動作(プレイヤーを探索・追跡するAI)
・うまくいった点:敵がきちんとマップ全体に散らばり、プレイヤーが隠れそうな死角をしっかりチェックするようになってくれた
・工夫した点:敵がプレイヤーを追い詰めすぎないように、かといって安心させすぎもしないように調整を重ねた
・課題を残した点:探索AIはよくできたが、追跡が少し甘くなってしまった。それに合わせて敵の数などを調整したら結果的には楽しいものになったのだが、AI担当としては少し心残りに感じる。本当なら、しっかり追跡するAIと甘いAIの両方をテストプレイしたうえでどちらがよいのか考えるようにしたかった。

☆田中仁士(プログラマー)
・担当箇所:シェーダープログラム関連、鏡面反射、影、ソナーの色変化、鼓動用の小さなブラー、ライティング、フォグ
・うまくいった点:プレイヤーとの距離に応じてソナーで変わる色を変更することができた
・工夫した点:影を描画するためのシャドウマップを取るとき近距離と遠距離でライトカメラを分けて描画したこと。高い建物も多かったためまとめてシャドウマップに入るよう遠距離が必要だったが、それだとプレイヤーの足元の影の解像度が落ちてしまったため近距離用ライトも使用したこと。

・課題を残した点:水面に波を立てさせたかった、マテリアルに自発光をつけたかった、レンダリング処理をもっと軽くしたかった

☆柳瀬龍樹(プログラマー)
・担当箇所:マップエディタ、ルートエディタ
・うまくいった点:後半、これを利用してマップ制作を行えた
・工夫した点:専用の画像素材は自作し、デザインに負担をかけないようにした
・課題を残した点:マップの見た目が2Dでしか表示されないので、3Dモデルで表示されるようにするべきだった

ダウンロードリンクはこちら