「e-コンバット」学生向けコンペティションで審査結果発表

古武道とテクノロジーを組み合わせた新ジャンル「e-コンバット」で実施された学生向けコンペティションで、審査結果が発表されました。主催の株式会社響尤ではこの結果を踏まえ、本コンペティション審査員会を母体とした産学連携組織『e-コンバット協議委員会』を来年設立し、第一回全体会議(キックオフ)を2016年2月に実施する予定です。来年夏の製品完成とプレ・トーナメント開催をめざすとしています。

審査結果および講評

①遠隔兵法:ゴーストブラストの部(電脳射撃訓練用具)
参考資料:ゴーストブラストトーナメント2014決勝

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ゴーストブラストの部授賞式(株式会社ヴァルハラゲームスタジオにて。協賛企業 兼松 聡社長 副賞授与)

入賞:東京工科大学メディア学部3年 池上 友貴
板垣 伴信先生 講評「よく考えられている。e-Combatは体を動かさせてナンボと私は理解しています。プレイヤーにやってもらうことと、そこで得られる快感のバランスが取れている。余計なアテンションを払う必要もない。技術的課題が残るのみであり、実現の意義は極めて高い」

入賞:東京工科大学メディア学部2年 長井 智弘
鈴屋 二代目先生 講評「「避ける」という行為を足元の重量センサーで認識する点に新しいアイデアが見られる。避けるセンサーも複雑ではなく制作可能なレベルであることが評価できる」

板垣 伴信賞(努力賞)
東京工科大学メディア学部2年 脇坂 明日香
勝田 兼充 講評「とてもユニークな設定だと思います。ボス戦なども考えていただけたらもっと良かったかなと思います。逆に言えば、雑魚ステージとしてとても面白い戦いができる予感がします。仕様の範囲を出来るだけ超えない工夫に好感をもてます」

②近接兵法:電脳具足雷鳴ψ(判定画面機付武道用具)GUIデザインの部
参考資料:電脳具足雷鳴ψ 交陣デモ TOKYO GAME SHOW2012

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電脳具足雷鳴ψの部授賞式(株式会社響尤 墨田道場にて。審査委員代表 筧 誠一郎先生 副賞授与)

入賞:神奈川工科大学情報学部情報メディア学科3年 古田 真緒
岡本 好古先生 講評「技を見ている人も状況を理解して、というコンセプトは非常に大事かと思います。そこに着目したことには感心しました。その点を突き詰めると良いかもしれません」

審査員代表 総評
筧 誠一郎先生「応募作品それぞれが課題に対して真剣に向き合って考えられており、審査の中で様々な意見が出ました。今後もこのような機会を逃さずに企画者として成長していって頂ければ審査員一同、嬉しく思います」

個別プレゼン会の模様
個別プレゼン会の模様

 

指導教員コメント

東京工科大学メディア学部 特任准教授 岸本 好弘先生(サイト
「この度は、学生たちに貴重な賞を頂きありがとうございました。彼らは授業の中でゲームデザインについて学んでいますが、今のゲームのなぞりではなく、未来のゲームを生み出せるように指導しています。e-コンバット・プロジェクトは、将来性のあるeスポーツ市場に新たなゲームを制作する試みとして大変注目しています。それも日本の古武道を元にしたものとして、日本の独自性を世界に発信できる新たなゲームとなることを期待しています。引続き制作に協力していけたら幸いです」

神奈川工科大学情報学部 情報メディア学科准教授 白井 暁彦先生(サイト
「古田さんは神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科でゲーム技術を学ぶ3年生で、白井研究室に出入りして、エンタテイメントシステムについて学んでいます。今回の企画提案に際しては、セミナーで学んだ多重化技術やミュージアムにおける複合ペルソナ、学生VRコンテスト「IVRC」での企画立案や企画書執筆が役に立ったようです。今後の研究・開発の発展を期待します」

審査員(協議委員就任予定)
株式会社LantarnRooms チーフエンジニア 石井 佑樹(VRアーティスト)
株式会社ヴァルハラゲームスタジオ 代表取締役 最高技術責任者 板垣 伴信
株式会社ヴァルハラゲームスタジオ 執行役員 制作部長 岡本 好古
日本eスポーツエージェンシー株式会社 代表取締役 筧 誠一郎
株式会社響尤 会長 宮本武蔵継承二天一流 東京支部長 勝田 兼充
株式会社ケーツー(カプコングループ)代表取締役社長 児玉 光生
作家 ゲームプランナー 鈴屋 二代目   (五十音順)

監 修
総合格闘家 菊野 克紀
剣術家 肥後タイ捨流師範 山本 隆博

総 監
株式会社響尤 代表取締役社長 勝田 晴美