CEDEC2020スカラーシップ体験レポート② 三島 琉誠

IGDA JapanのCEDEC2020スカラーシップに参加させていただきました、総合学園ヒューマンアカデミー大宮校ゲームカレッジ研究課程の三島琉誠です。ゲームプランナーを志望しています。 スカラーシップに参加して体験した事や学んだことを紹介します。

まず、CEDEC前日にはZOOMでメンバー顔合わせが行われました。自己紹介やお互いの夢を語り合う事で有意義な時間を過ごしつつ翌日から始まるCEDECに胸を躍らせることができました。

例年であればスカラーシップで実施されたゲーム会社のスタジオツアーはなく、代わりとしてゲーム開発者とのオンライン交流会が実施されました。

顔合わせ以外は「SpatialChat」で行われ、興味のある話や交流したい方たちと気軽に集まれる環境が素晴らしかったです。ランチミーティング、毎晩の交流会では著名なクリエイターの方と知り合う機会を得られました。

各セッションでは登壇者の方の映像やスライドの横にチャットが用意され、自由に発言することが出来ました。例年であればセッション中に発言することができないため、オンラインならではの良さを感じることができました。

チャットでは、セッションの内容に応じて視聴者同士の意見共有が積極的に行われていました。

質疑応答があるセッションでは答えるべき質問を登壇者がチャット欄から選ぶ事ができたり、録画放送でのセッションが可能な事を利用してチャット欄にてリアルタイムに質問を回答する様子が多く見られました。

その為、もしかしたら今年は例年よりも学びの多いCEDECだったかもしれません。

私はアーカイブを含めて合計31のセッションを拝聴させていただきました。 その中で特に注目したのは「ゲームデザインにおけるAI活用のための『メタAIデザインパターン』―基本15パターン―」についてのセッションです。

実際のセッションでは基本パターンが22まで増えており、内容としてもかなり濃密なセッションでした。

プレイヤーの遊び方によって適切な体験を提供するべくゲーム内で変化するAIについてのお話はとても興味深く拝聴しました。プレゼンで使用された資料が公開された際には、自分が遊んで来たゲームについて、メタAIデザインパターンがどういう風に適用できるかの分析にチャレンジしてみます。セッション終了後、小野さんと長久さんが企画してくださった交流会では登壇なされた水野勇太さんに、より詳しいお話を聞かせていただく事も出来ました。

自宅にいながらも忙しない時間が続いた三日間ではありましたが、その時間をかける事を厭わず、時間が足りないとさえ思える程、多くの方と知り合いお話をする事が出来ました。

今回のスカラーシップを通して見つかった個人的な課題として、自身の行動や作品制作に対する根拠となる方針や目標設定の重大さです。 ただ良いものを創りたいという漠然とした思いはあれど、それのみでは実際に活躍なされている開発者と同じラインには立てていない事を実感しました。

そのままではいずれ壁に突き当たってしまうだろうという事を鑑みて、明確に自分のやりたい事やそれを実現していく方法を今回知り合った方々に相談しつつ少しずつ積み上げていこうと思いました。 僕自身、かなり大きな刺激となり自分を変えるきっかけともなりました。

この様な機会を授けてくださったIGDA Japan、忙しいにもかかわらずお話をしてくださった開発者の皆様、世話役の小野さん、長久さん、鈴木さん、そして同じ立場で相談に乗ってくれた同じスカラーメンバーの皆様にこの場を借りて、お礼申し上げます。 いつか私が見知らぬ人からも応援していただけるようなクリエイターになるべく今後も精進して参ります。宜しくお願い致します。

総合学園ヒューマンアカデミー大宮校ゲームカレッジ研究課程 三島 琉誠