ゲームデザイン レンズデッキ日本語版が登場

Webで公開中の「GAME DESIGN A Deck of Lenses」が日本語化されました(邦題:ゲームデザイン レンズデッキ)。どなたでも無料で使用可能です。IGDA日本理事でSIG-Academic正世話人の山根信二と、名誉理事・事務局長の小野憲史がSchellGames.comより許諾を受けて翻訳を担当しました。

本Webサイトは書籍『The Art of Game Design: A Book of Lenses』(邦題:ゲームデザインバイブル―おもしろさを飛躍的に向上させる113の「レンズ」)で紹介されている112+1種類のレンズ(ゲームデザインのコツや評価軸)を抜粋し、カードにまとめたものです。本をパラパラとめくるよりも、圧倒的に早く「レンズ」の中身を確認できます。よく参照する「レンズ」を「お気に入り」に保存したり、さまざまな順番で並び替えたりできます。

書籍『The Art of Game Design: A Book of Lenses』は2008年に初版が出版され、世界中のゲーム教育で使用されている定番の教科書です(詳細はこちら)。2019年に出版された日本語版『ゲームデザインバイブル』は第2版にもとづいていますが、本Webアプリは最新の第3版に対応しました。そのため直接の関係はなく、タイトルや訳文も異なっています。

使い方は簡単です。パラパラとカードをめくるだけで、ゲームを企画する上での指針が得られます。開発中のゲームが今ひとつ面白くならない時、どこをチェックすれば良いのか、ヒントを得る上でも有効です。書籍で学んだ内容を手軽に復習する上でも役立ちます。ランダムに4枚のカードをめくる「占い」機能を使えば、ゲームデザインの「ご神託」が得られるかもしれません。占いで得たカードの内容をもとに、現実世界を観察してみると、さまざまな気づきが得られるでしょう。

「GAME DESIGN A Deck of Lenses」にはWeb版以外にスマートフォンアプリ版が存在します。こちらも日本語版がリリース予定です(iOS版Android版)。他に物理カード版も販売されています。こちらは英語版のみで、日本語化の予定はありませんが、興味があれば手に取ってみてください。

追記: レンズ103「プレイテストのレンズ」は教科書第3版で「When」が追加されました.しかし,デッキのスマホアプリもWeb版も英語原文が第2版のままなので,日本語版もWeb版原文にしたがっています.(2021.06)